イタリア人が疑問に思うこと
ある朝、知り合いのおっちゃん(推定年齢63歳)がおもむろに聞いてきました。
「中国人は、死なないのか?」 「・・・。」 「・・・・・・。」 「・・・・・・・・・・・・・・。」 あまりに度肝を抜いた質問に、返す言葉も無くその場にしばらく突っ立っていたら、 「いや、日本人と中国人が違うっていうのはわかってる。でも日本人の方がイタリア人より中国人のことをよく知ってるだろ?」 と。 「いやー、そうかも知れないけど・・・」 と言葉に詰まると、 「それでも、中国人が死なないかどうかは、日本人も知らないのか。。」 と。 い、いや、、、あのぉ。。。 ・・・え? はぃ??? と、これまた頭の上に「?」を並べていたら、 「でも、老人の中国人ってのはいないんだろ?」 と。 「」 なんだろう。もしかして私ってばまだ夢の中にいるのか?とか思ってたら、 「だってイタリアにはたくさんの中国人が居るだろ?でも老人の中国人っていうのは今まで一度たりとも見たことが無い。たったの一度も、たったのたったの一度もないんだ。見たことあるか?」 (強調部分はマイマイです。> イタ語わかる人) と。 うーん、確かにイタリアで老人の中国人ってーのは見たことないかもねー などと言いながら、 「でも、中国では見たことあるよ。っていうかたくさん居たよ。」 と答えると、今度はおっちゃんがびっくり。一瞬言葉を失った後、 「ホントか?本当に老人の中国人を見たのか?!」 と。 「う、うん。つーか、そりゃぁ中国にだって老人は居るでしょ。」 と言うと、 「でも北京オリンピック(の前だったのこの会話)のことをTVでやってても、老人は写らないぞ。」 とか言うから、 「まー、写す方だって老人より若い女の子の方写すんじゃない?」 とか言ってたら、 「じゃぁ、中国人も老人になるのか。。。 じゃぁ、その後はどうなるんだ?死ぬのか?」 と。 「 」 「い、いやー、そりゃー中国人だって人間だから、死ぬでしょ。」 と言うと、 「いいか?(ここでおっちゃんすごい真顔) イタリアにはこんなにたくさんの中国人が住んでるのに、中国人の葬式ってのは見たこと無い。中国人の葬式を見た という話も聞いたことがない。たったの一度もだ。おかしいと思わないか?」 と。 う、うーん。 そう言われてみると、そうかもしれない。 でもだからって、その個人的経験だけから「中国人は死なない」というダーウィンもびっくりの結論を導き出したあんたもなかなかすごいと思うぞ、おっちゃん。 どっちかってーと、個人的には中国人の葬式を見ないことより、このおっちゃんのあまりに大胆な推理力にびっくりなんだけど。 できることなら、アメリカの政治家と宇宙人は本当に友達なのか?とか、イギリスのミステリーサークルはミステリーって名前の老人サークルが一晩で作ってる ってのは本当だと思うか?って話も腰を据えてしてみたかったけど、残念ながらこの時は朝で私も急いでたので、そういう展開に持ち込む時間がなくて残念。その後会ってもこういう話題が出ないので、そのまま語り合う機会もなく。。。 それはそれとして、実は似たようなこと言ってくるイタリア人って結構居ます。 さすがに「死なない」と思ってたのはこのおっちゃんが始めてだったけど、イタリアにはこんなにたくさんの中国人が住んでるのに、中国人の葬式を見たことが無い。どーしてるんだ? というのは結構聞く話。 確かにそれを考えると、よくわからない。 あんまり歳取った人も見ないから、歳取ったら自国に帰るのか? と思ったけど、例えば事故で ってことが皆無とも思えないし。 中国人って基本的にクリスチャンじゃないから葬式を教会でやることはないだろうけど、じゃぁ、どうしてるんだろう?遺体を本国に運ぶことは可能だとは思うけど、全員が全員そうしてるのかなぁ? っていうか、今私がここで突然死んだら、遺体はどうなるんだろう? 今からでも遅くないから洗礼を受けてクリスチャンになるべきだ と真面目に勧めてくれる友達とか居るんだけど、「だから散々勧めたのに・・・、バカ」 と言われて終わるのだろうか。。 親族も居なけりゃコネもない外国人の遺体なんて、諸々の処置にもんのすんごーく時間かかりそうだし、100歩譲って腐る前に焼いてくれたところで、骨失くされそうな気がもんのすごーくするなぁ~。。。 どこどこに置いておいたら失くなったんだ とか、すんごい真顔で言われそう。。あああ。 あんまり考えても仕方ないから、とりあえず死なないように気をつけよう~。。。
by maccarello
| 2009-03-26 03:24
| イタリアーナへの道
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Comments(6)
徹夜明けで疲れた私に私好みのオモシロ話、ありがとうございます。
読みながら、一人でフフッと笑ってしまいました。 日本には居ないアナーキーなおじさんですね~、イイナァ~ その考えに乗っかって肯定して話すのも面白かったかも! 試しに今度会った時に、「本当のことを言うと、オジサンの言う通り中国人は死なないの。不老不死の薬を飲んでいるから」とかなんとか話を膨らませてみては? 他にもすんごい仮説を持ってそう。 お蔭様で疲れと緊張がほぐれました、では、これから寝ます。 あ、海外から遺体を飛行機で運ぶ時は、荷物と同じ、重さを量って料金が決まるそうです。 友人の会社では、それは遺族にはやらせないって言ってました。
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お久しぶりです。ってか、イタリア人だけじゃないです!!
私もずっとずっと思ってました、なんでおじいさんやおばあさんはいない?と。 最高でも、40代くらいなんですよね・・・見かける中国の人。男性も女性も。 よく行く中国人経営のお店のお兄さんに聞いてみたい気もするんですけど なんか真相を知るのが怖い気もして実行してません。 で、『中国人は死なない』って言う話ですが 昔アメリカに住んでいた時によくこのセンテンスを聞きました。 あんまりよくない話ですけど・・・中国人は誰かが亡くなると パスポートなり滞在許可証なりライセンスなりとにかく なんでも簡単に作り変えて他の人のものにしてしまうので それでそういわれていたみたいですけど・・・。 このおっちゃんはそういう意味で言ってるんじゃないですよね。 知りたいな、真相。
すさまじい理論の飛躍・・・
まさに度肝を抜かれました。中国人の葬式がない、って話は聞きますが、良く考えると日本でも、中国式の葬式ってみたことないです。 イタリアも出稼ぎ労働者と日本への出稼ぎだったら、近い分日本の方が多いと思うんですが、余り目立たないからかしら。 でもね、よく考えると、出稼ぎブラジル人のお葬式とか、老人とかもみないかも。やっぱり出稼ぎの場合は、若い人しかこないからじゃないかしら・・・ である程度お金を稼ぐと帰るか、何か永住権を取るようなことができた場合は、その社会にひっそり馴染むんじゃないかしら・・・ でもナゾですねぇ。
えええ、なんかびっくり。こんなところでもシンクロニシティ?今日レストランでオーナーがおんなじこと話していました。彼によると遺体はコンテナに詰めてカーゴの飛行機で中国にもどっているんだとか。。。(どこで読んだんだか、そんな記事!?)もちろんDocumentiは全部リサイクルで、らしいですが。でもほんとに老人、見ないですよね。フィレンツェの隣プラートにはイタリアで一番大きな中国人のコミュニティーがあるんですが、お葬式はおろか、お墓もないとか。いったいどうなってるんでしょうねぇ。(;゚Д゚)))ガクガクブルブル
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maccarello at 2009-03-28 03:56
vetrolunaさま:
やっぱりそういう対応が正解でしたよねぇ~。^^; 実は私も後から密かに後悔。。 でも朝でほげーっとしててそんな余裕もなかったのが残念。。 今度この手の話題が出たら、中国人は命が9つあるんだよ とか言って みようかしら。ってそれはヒンドゥー教の猫だってか。 ところで飛行機で遺体を運ぶのも従量制なんですか。。。 知りませんでした。 余談ですが、遺体じゃなくても飛行機乗るときの荷物の重量制限は 体重込みにして欲しいと常々思ってます。 だってでかいオージーやアメリカ人とアジア人じゃ、絶対総重量 違うもの。 noriさま: どうもです~。 なんと、気付いてましたか、この不思議に。 私は言われるまで考えたこともなかったです。。。 ぜひそのお店の兄ちゃんに聞いてみて、謎解明してください!:) で、そのアメリカの話。。 いかにもありそうでブラック~。 でもこのおっちゃんは、純粋に死なないと思ってたみたいです。^^;
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maccarello at 2009-03-28 03:57
がっちゃんさま:
度肝を抜かれる って、こういう時に使うんだなー と思った次第。。^^; でも確かに、それ言ったらイタリアでよく見るアフリカの人の葬式も 老人も見ないですし、日本でも知らないですね。。 やっぱり基本的に出稼ぎの人と、その土地に生活の根をおろして 住んでる外人さんとの違い ってことなんでしょうか? 中国人って外国でもその土地の人と混じわらないですし、仕事じゃ なきゃ外国なんて住まないよ って人がほとんどなんでしょうかねぇ? yossyさま: おおおおお、そしてなんとここに答えが!? やっぱり本国に戻ってるんですか。。 でも死んでからも愛着のない(しかもこんなイーカゲンな)国にいるより、自国に帰りたいって思う気持ちはわからないでもないですが。。 ドキュメント類はやっぱりリサイクルなんですか、さすがですねぇ~。 中国の会社にはR&D(Research & Development)ならぬ、R&C(Research & Copy)って部署がある ってよく冗談で言ってるんですが、あながち冗談じゃなかったりして。。 |
イタリアのトスカーナ、マルケ、スペインのバルセロナと周って、8年ぶりに戻った日本は信州から。
by さばぇ
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