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いたりあ~なへの道
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イタリアは素晴らしい、ただし仕事さえしなければ
イタリアは素晴らしい、ただし仕事さえしなければ_c0005092_17415411.jpgイタリアは素晴らしい、ただし仕事さえしなければ (平凡社新書 399)

もうだいぶ前にお友達から、「こんな本があるらしいけど読んだ?」とメールが来ました。
読んだことないけど、この題名にはすごーく共感するし、内容も大いに想像つくけど興味ある と返事したところ、間もなくこの本が届きました。どうもありがとぉ~。

もらってすぐに読んだんだけど、ずっと忘れてました。^^;
文体が固くないのであっという間に読めます。
著者は時事通信社の特派員の方。と言ってもイタリア在住歴はないそうで、スイスの特派員をやっている間にイタリアも担当し、よく仕事で来ていた という方です。
なので全編に渡ってスイスとイタリアとの比較を中心に書かれています。
スイスとイタリア。

スイスとイタリア、ねぇ。。。

もう、比べる前から勝負はついてるような感じですが、結果はもう思ったとおり。
いや別に、勝負話なわけではないんですけどね。
前に読んだこちらの本の著者とは立場が違うからなのか、この本の方はイタリアの勘弁しくれ振りがかなりダイレクトに書かれていて笑えます。

しかし、まぁ、海外在住の方は皆さん仰いますが、やはり旅行や遊びで楽しむために滞在するのと、仕事して生活するのとでは、見えてくるところも違うなー とは感じます。私だって元々好きで好きでたまらなくて、それまでの人生捨てて(大げさか?)来た国のはずなのに、なんだか最近この国に対して愚痴っぽいことばかり書いてるのは、そういうことなのかな と、この本読んで感じました。

「人生を楽しむ」という目的においては、イタリア人ってすごいなーと思う部分はあるんですけどねー。これだけ娯楽の無い環境でも充分楽しんでるようだし。
前から思ってることだけど、「楽しむ」というのも技術であり才能だと思うのですよね。どんな状況からも「楽しさ」を見つけ出す という。
でも、目的が「成果」であり「結果」を求められる仕事面になると、、、「おめーらナメとんのか047.gif」と言いたくなるのが正直なところ。楽しく仕事をするのは結構だけど、「効率無視、結果無し」という時点で既にそれはお仕事とは言わないのでわ? と言う気がしなくもない。。

日本とイタリアとを比べると、日本は常に先の未来のことに、イタリアは今この瞬間に重きを置いてる って違いなのかなーと思ってみたり。

日本って子供の頃から習い事とかして、技術を身につけ、何級・何段 というレベルを目指したり、それを将来の役に立てようと考えたり。その場を楽しむことより、成果をだしたことに対して誉められたり、目標を達成した事によって充実感を得てそれを楽しむ というか。
それに対してイタリアは、子供のことはよく知らないけど、大人が全てにおいて今しか見てない(見れない?)のをみると、子供の頃からそういう教育をされてきたのかなー とは思います。
思うに、子供の頃から先を見て・・・って教育されてないから、今こうしたらこうなる っていうのを考えるくせがついてないというか、そういう能力が身に付かないというか。。。
ぎゃーぎゃー言ってるのを聞いてても、だってさっきそーした時に、後からこうなるってことくらい予想ついたじゃん ってこと、多いんですよね。で、これまた先のことを考えずにその場しのぎの対策してその場だけしのぐ と。 で、みんなして自分の都合のいいようにその場だけしのいでるので、小さいことならなんとかなっても、規模が大きいくなるとモノゴトがうまく機能しない。家族経営の小さな会社はまだいいけど、会社が大きくなると軒並みうまくいかなくなるのはそのせいかと。聞いてるとどうも政治もこんな感じだし。

そんなんなので、目標を設定しそれに向かって進み成し遂げる楽しみ ってのは、イタリアにはあまりない気がしますねぇ、特にオトナになってからは。
よく、「イタリア人は人生を楽しむ天才」とか言われるけど、見てると、食べて飲んでバカ話して笑ってる という毎日宴会って感じの楽しみはあっても、日本のように努力の後に得られる充実感を伴った楽しみって、実はあんまりないかも と、住んでみて思ったりします。

こういうのは、どちらがいいと一概には言えないですけどね。
イタリア生活は楽しいけど、なんか最近ちょっと、日本風の達成感を伴った楽しみに飢えてるかも?


ところで明日から、イタリアでも最もモノゴトが機能してないと思われるナポリ旅行に行って来ます。
ゴミ問題やダイオキシン騒動のあるこんな時期になぜナポリ?と思われそうだけど、日本から来てる友達がナポリ行きたいそうなので、仕方ありません。
ということで今週中は更新もコメントのお返事もできませんが悪しからず~。
みなさまもいいGWを~。
by maccarello | 2008-04-29 19:42 | イタリアーナへの道 | Comments(10)
Commented by がっちゃん at 2008-04-30 10:44 x
私もこの本読みました。私が発行している、日伊文化交流協会の会報LA SPIGAにもその書評を載せたんですが、イタリアにどっぷり浸かっている人よりも、外から見るほうが、色々なものが見えてくるなぁ~。って思います。
ナポリ気をつけて行ってきて下さい!
私もゴールデウィーク中はブログの御返事が滞ってしまうと思うので、またゆっくり遊びに参りますね。
Commented by ひろびろ at 2008-04-30 22:21 x
おはつです^^
やっぱり海外はいいものですね。
私は日本で英語の講師をやっているものです^^
前にアメリカ留学していたことがあるんですけど、
またどこかへ行きたくなりました♪
ちょくちょく覘かせてもらいます^^
ランキング応援ぽちっ
私のほうはアメリカ留学の情報をまとめてます♪
よかったら遊びにきてください^^
Commented by MIKA at 2008-05-03 07:28 x
この本読みたいと思いつつ前回の里帰りであきらめたもの。
やっぱりおもしろそうだわ!
本当に、好きで来た国だけど、仕事して生活しているとうりゃあああああああああああとちゃぶ台ひっくり返したいことが毎日起こる(笑)
確かにねこんなにカオスな国でうつにもならず生きて行けるイタリア人ってすごいと思うけど、やっぱりこの国変わらないとやばいんじゃない?と私は毎日思っています。
Commented by maccarello at 2008-05-06 01:11
がっちゃんさま:
確かに中に入ってみなきゃ見えないことは多いけど、ずっとそこに居ると慣れてきちゃって何がおかしいのかわかんなくなってくるので、この著者の方みたいに行ったり来たりしてる方が色々見えるのかなぁ とは思います。
海外に限らないですが、新しい環境になって半年くらいが限界かな と個人的には思ってます。
その間はいい面も悪い面も含めてそれまでの環境と違う ということに新鮮な驚きを感じるけど、半年を越えた頃からだんだん慣れてきちゃうなぁ~ と。
政治家や企業のトップ層の人なんかが問題おこしてるニュース見てても、それは普通に考えればおかしいでしょ って思うことが、本人達は慣れちゃっててすでにそれがおかしいのかおかしくないのかもわかんなくなってるんだろうなー と。
Commented by maccarello at 2008-05-06 01:12
ひろびろさま:
ご訪問&コメントありがとうございます。
海外、日本とは違う常識に触れて視野が広がる という点では、日本出てみてよかったなー と思うことはあります。
改めて日本はいい国だと思う面はたくさんあるし、その逆もありますが、そういう見方ができるようになったのも、海外生活を体験できたからかなぁ と。
後でそちらにも遊びに行かせていただきますね。:)
Commented by maccarello at 2008-05-06 01:12
MIKAさま:
題名がいいとこついてて、イタリアで働いた経験がある人にはぐっときますよね。:)
でも個人的には前に紹介した「イタリア病の教訓」の方が面白かったかな。
イタリア、勘弁してくれ~ と思う面は多いんだけど、そういうところがイタリアのイタリアたる面というか、イタリアからそことったら面白みのない国になりそうで逆に魅力も感じなくなりそうなんだけど、でももういい加減にしてくれ って思うことはたくさんあって。。 とひとりループ。
個人的にはもう普通路線(?)はキレイすっぱり諦めて、世界で最も機能しない国を逆に売りにやっていった方が諦めもついていいのに とか思ってみたりしてますが。:)
Commented by yossy at 2008-05-07 21:48 x
ほんと。。。。読まなくてもだいたい想像ついちゃうっていうか、ここまであたしが感じてることをきっちり言葉にしてもらってる本っていうのは、読んでみたいかも!ちょうど日本に帰るので、ちょっくら本屋までひとっ走りしてきますね。(笑)そして maccarelloさまの感想も、あたしの気持ちそのままでした。。。イタリア人、ほんとに今のことしか考えていないっていうか、二言目にはVedeiamoだし。いや、考えろよ、行動しろよ、って思いますけどね。FirenzeではTramviaの建設が滞って、始まってからはや4年、まだ一本もできていません。ほんの7,8kmの工事のはずなのに。。。そして作る前は大賛成だったくせに、今ではみんな反対し始めてるし。環境のことや、工事の間の不都合の緩和策とかは、工事始まる前に調べるもので、始まってから文句いうのじゃないんですけどね。ま、今に始まったことではないし、これがザッツイタリアってことで。(笑)それもひっくるめてはまってるのかもしれませんね。あたしら病気ってことなんですかね。あははは。
Commented by maccarello at 2008-05-08 01:34
私の周りの日本人と達した結論は、イタリア人って今と古代ローマしか見えてない でした。^^;
先やちょっと前のことは見れないのに、古代ローマ時代の栄光話って多くないですか?
後は全てにおいてミケランジェロ。
(彫刻の)人の手の血管とかものすごーく細かいところにこだわりまくるのに、全体が完成してない みたいな。
前に誰かに言って笑われたけど、こんなにダメダメなのになぜか惹かれちゃうのは、こちらのダメンズ体質のせい ってことなのかしら と思うと納得できるような諦めもつくような。。でも悲しい。。。

ところでまだ確定ではないんですが、来週あたりフィレンツェを通るかもしれません。
もしyossyさんが日本に帰ってる時期でなければ、上記本フィレンツェでお渡しできますが、いかがでしょう?
Commented by yuranoto at 2008-05-08 05:50 x
面白そうな本ですね。イタリア讃歌をするのもイタリアを愚痴るのも簡単です。でも、客観的に見ると、タイトルのような結論になるんでしょう。
目先のことしか見ていないイタリア人、ということを私もしょっちゅう感じます。それでどうにかなることもあるんでしょうけど、長い目で見ることをしないと、結果的にはだめでしょうね。
Commented by maccarello at 2008-05-08 15:28
以前は、イタリアってこんなに素晴らしい~!っていう趣旨の本ばかり
だった気がしますが、最近結構暴露本(?)みたいなのを見る気がします。
今まで私が気付かなかっただけかもしれませんが。
そこまでダメなとこがわかってるのに、やっぱり結論としてはイタリアが好き
ってなっちゃうところが、イタリアのすごいところだなー と思ってみたりして。

常に先を見ていて今をあまり重視しない日本の方がいいとは言いませんが、
やっぱりもうちょっと先を見る目って養ってもいい気はしますね、イタリア。
まぁ、常に今が楽しければ、振り返れば常に楽しかったことになる ってのは
わかるんですが。。。
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イタリアのトスカーナ、マルケ、スペインのバルセロナと周って、8年ぶりに戻った日本は信州から。

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